

ポッドキャスト「なないナイト」第15回を配信しました。
「①新人が育つ組織 〜"育てる"風土は誰がつくる?〜」
人手が足りない。どこも採用に苦労している。となると、これまでみたいに「いい人を選んで採る」というやり方は通用しなくなります。いい人を会社に入れて育てる、という方向にシフトせざるを得ない。でも「育てる」と言うのは簡単で、実際に育つ組織をつくるのは難しい。
今回のテーマはそこです。新人が育つ組織には何が必要なのか。制度なのか、文化なのか、それとも個人の手腕なのか。ないないとなおてぃで、それぞれの視点から話しました。
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「選ぶ」から「育てる」へ#
採用市場が売り手の状態が続く中、「選別」の発想で組織を作るのは限界に近づいています。優秀な人を採って、あとは任せる。そういうやり方が通じていた時代は、もう終わっているのかもしれません。
ないないが話していたのは、評価制度と育成文化の関係です。制度がなければ文化は生まれにくい。評価の仕組みが人の行動をどう動かすのか。ここを整理せずに「うちの会社は育成を大事にしています」と言っても、実態は伴わない。制度という土台があって初めて、文化が根づく。この順番を逆にすると、スローガンだけが空中に浮いている状態になります。
「育てる文化が必要だ」と叫ぶ前に、まずは評価制度を見直す。ないないの視点は、意外なほど地に足がついていました。
目的から教えるか、手順から手取り足取りか#
新人を教えるとき、どこから入るか。目的を先に話すか、手順から示すか。これは地味に効いてくる部分です。
手順だけ教えると、その人はマニュアル通りに動けるようになります。でも状況が変わったときに応用がきかない。目的がわかっていれば、手段を自分で考えられる。ただ、目的ばかり話しても、目の前の作業が見えないと迷子になる。このバランスをどう取るかが、教える側の腕の見せ所になります。
極端に言えば、目的を丁寧に話す人は「任せる」ことになる。手順を細かく教える人は「動かす」ことになる。どちらがいいという話ではなく、相手の段階によって使い分ける。入ったばかりの人に目的だけ話しても迷うし、慣れてきた人に手順を言い続けると窮屈になる。
このバランスは、マニュアル一つでも作り方が変わってくる。「手順書を渡しておけばOK」と思うか、「なぜやるかを1行でいいから書いておくか」。その1行の差が、後の成長スピードに効いてくるのかもしれません。
相手に刺さる目標の見つけ方#
なおてぃの視点は、もう少し手触りのある話でした。
自分の大事を押しつけず、相手に刺さる目標を一緒に探すこと。「育ちたい気持ち」の芽をどう見つけるか。その手触りを感じながら話した、というのがなおてぃの今回の振り返りです。
教える側が「これが正解」と用意して渡すと、相手にとっては他人の目標でしかない。やってはみるけど、腹に落ちない。でも相手の中に「これをやってみたい」「ここを伸ばしたい」という小さな芽があって、それを見つけて水をやる。目標は与えるものではなく、一緒に見つけるもの、という感覚が大事なのだと思います。
ただ、これが簡単ではない。相手の芽を見つけるには、こちらがまず聴く姿勢を持たないといけない。「やりたいことはある?」と聞いて、「特にない」と返ってきたらどうするか。そこから探るのが本当の仕事で、テクニックより根気が要る部分です。
育てる人が評価される組織づくり#
ないないが整理していたのは、もう一段大きな枠組みです。
育てる人がちゃんと報われる組織をつくらないと、育成文化は絵に描いた餅になります。個人の善意に頼る仕組みは長続きしない。誰かが新人に時間を割いたら、その行動がきちんと評価に反映される。そういう仕組みがあるかないかで、組織全体の空気が変わります。
評価制度が「結果を出した人」だけを表彰する構造だと、育てる行為はコストでしかない。手間がかかるのに、数字に直結しない。だったらやらない方が得、という合理的な判断になってしまう。だからこそ、制度レベルで「育てた事実」を可視化して評価する。その仕組みを意図して作らないと、現場は「育てるより自分がやる方が早い」という結論に至ってしまいます。
つまり、育成文化は「個人の意識」からは生まれない。制度が人の行動を動かして、行動が文化になる。ないないの整理は、この順番を逆にしてはいけない、という点に集約されていました。
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